第一部
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第一部 「そして魂と踊れ」
演出・作曲・脚本:チョン・ウォンキ
済州島を拠点にフィールドワークを行い、歌を通して個人と共同体の生活の記憶をとらえる。人々の生活を包括する人類の遺産の価値に焦点を当てる中で、ディアスポラに関心を寄せてきた。『浄化×舞楽』『反響×拍子』『ポストメモリー』などミクストメディアによるシアターピースを発表。韓国の次世代の芸術の旗手として期待を集めており、2023・2024年の「済州4.3前夜祭」で音楽監督・作曲を担当したミュージカルは、済州4.3の人民蜂起の代表作として高い評価を受けた。現在は、在日コリアンの人生に深い関心を寄せ、朝鮮半島の分断の現実にも着目した新たな活動も展開するほか、オルタナティブロックバンドPUNK DAZEの活動でも注目されている。
チョン・ウォンキ
済州島では、先祖の霊を道案内するために、神房(シャーマン)が竹で10個の門を作って「道」を作り、その道を案内する「シワンマジ儀式(シワンマジグット 시왕맞이굿=冥界の10人の王を迎える儀式)」が行われている。作曲家のチョン・ウォンキは、済州島の伝統芸能からインスピレーションを得て、この新作を作曲した。『そして魂と踊れ』はレクイエムであり、生と死、〈今、ここ〉の境界における生きた儀式である。この作品は、国境を越え、黒潮を渡り、今、ここにいる私たちに語りかけている。
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